自社でメールサーバーやスケジュール管理などのグループウェアを独自運用するのではなく、Googleが提供するGoogle Workspace (旧「G suite」)を採用することで安価に簡単にビジネスで利用する一通りのコミュニケーション基盤を構築するケースが増えてきました。

ビジネスにおけるコミュニケーション機能を、Googleが提供するGoogle Workspace (旧「G suite」)でひと通り導入する企業が増えています。

Google Workspaceにはメールやクラウドストレージ、ビデオ会議、文書処理、表計算など、ビジネスに役立つ機能が多くあります。ただし、勤怠管理や稟議・申請処理、経費精算、連絡先管理、ダッシュボードといった機能は含まれていません。

ビジネスを円滑に展開するためには、一般的なグループウェアに含まれている勤怠管理や経費精算、ワークフローのような機能も必要です。
Google Workspaceに含まれていない機能を使うなら、自社に合った外部ツールの導入が効果的です。

本記事ではGoogle Workspaceの機能を知りたい方に向けて、できることとできないことを解説し、おすすめの外部ツールも紹介します。
 

1.Google Workspace (Gsuite)とは

Google Workspaceとは、Googleが提供しているビジネス用ソフトウェアスイートです。以前は「G suite」というサービス名でしたが、2020年10月に「Google Workspace」にリブランディングされました。

クラウドサーバー上で作業・保管する形式であり、利用料金はサブスクリプション方式(ユーザー毎の月額課金)で支払います。各プランの料金は、以下のとおりです。

  • Business Starter:月748円(税込)

  • Business Standard:月1,496円(税込)

  • Business Plus:月2,244円(税込)

  • Enterprise:要問い合わせ

(参照:「Google Workspace-料金」※2022年11月執筆時点)

利用料金が高くなるほどビデオ会議への同時参加可能人数やクラウドストレージの容量が増え、ユーザーサポートの内容が手厚くなります。全プラン共通の機能は、以下のとおりです。

  • Gmail:メール

  • Googleドライブ:クラウドストレージ

  • Google Meet:ビデオ会議

  • Google カレンダー:スケジュール管理

  • Google Chat:チャット

  • Google Currents:社内向けSNS

  • Jamboard:デジタルホワイトボード

  • Googleドキュメント:文書作成

  • Googleスプレッドシート:表計算

  • Googleスライド:プレゼンテーション

  • Google Keep:メモ機能

  • Google Sites:ウェブサイト作成

  • Googleフォーム:アンケートフォーム作成

 

これらのサービス・ツール群は、シームレスにデータ連携できるように統合されています。例えばGoogleフォームで収集した回答結果は、Googleスプレッドシート上で簡単に分析できます。

なお、GmailやGoogleドライブなどは無償で利用できるので、毎月料金を払う必要性を感じない方もいるでしょう。

しかし有償利用の場合、Gmailであればメールアドレスのドメイン名に企業名を使えるといった、無償利用にないサービスを利用できます。ビジネスにおいて「Googleのアプリケーションをより便利に使いたい」「もっと生産性を向上させたい」と考える方には、Google Workspaceの導入がおすすめです。

 

2.Google Workspace(Gsuite)の主な機能

Google Workspaceの主な機能である「Gmail」「Googleカレンダー」「Googleスプレッドシート」の3つを説明します。

2.1Gmail

Google WorkspaceにおけるGmailでは、会社のドメインを使ったビジネス用メールアドレスを全従業員が使用できます。

また、シームレスに他の機能と連係できます。チャット機能(Google Chat)やビデオ通話機能(Google Meet)を利用したり、ファイルやタスクを共有してプロジェクトを他のメンバーと一緒に進めたりすることが可能です。

なお、Googleの機械学習モデルによって、迷惑メールやフィッシングメールの99.9%以上がブロックされるので安心・安全です。

2.2Googleカレンダー

Googleカレンダーは、チームでの利用に適した統合型オンラインカレンダーです。メンバーのスケジュールを一元管理し、簡単に調整できます。GmailやGoogleドライブ、Google Meetなどと連携すると短時間でスケジュールを組め、業務効率化が図れます。
 
なお、チーム内部だけではなく、外部(顧客や取引先など)とのスケジュール共有も可能です。また公開機能を使えば、Web上でスケジュールを広く公開できます。

2.3Googleスプレッドシート

Googleスプレッドシートは、クラウド型の表計算ツールです。マイクロソフト社の表計算ソフト「Excel」と異なり、パソコンへのアプリケーションのインストールは行いません。

Webブラウザなどでアクセスするだけで、オンライン上で表やグラフなどを作成できます。
 
なお、文字・文章をセル内に書き込んでプレゼンテーションに使うといった、表計算以外の利用も可能です。

 

3.Google Workspace (Gsuite)だけでは足りない機能もある

Google Workspaceを導入すれば、ビジネスに役立つさまざまな機能を利用できます。しかしクラウド型のサービスなので、基本的にインターネットに接続していない状態では使えません。

また勤怠管理や稟議・申請処理、経費精算、連絡先管理、ダッシュボード作成といった機能がない点にも注意しましょう。
 

3.1勤怠管理

勤怠管理とは、会社が社員の就業状況を適切に把握することです。タイムカードやツールなどを使って出勤・退勤時刻を記録したり、時間外労働や有給休暇取得状況などを把握したりして、適正な賃金を支払います。
 
表計算ツール(Googleスプレッドシート)を用いる場合、労働に関する法令を踏まえながら手作業で処理する必要があります。手間や時間がかかるため、容易ではありません。
ミスも起こりやすいので、勤怠管理専用のツールを利用するとよいでしょう。

3.2稟議・申請処理

稟議とは自分だけで決定できない事項について、上層部から承認を得る申請手続きのことです。例えばクライアントとの契約を締結や、会社の経費を使って物品を購入するといったものが挙げられます。 

企業や官公庁など、組織で仕事をしていると、稟議の申請・承認を要する事態に直面します。しかし、Google Workspaceの標準的な機能では、これらの処理をスムーズに行えません。

3.3経費精算

Google Workspaceの標準機能では、交通費精算や立替経費の申請・精算に手間がかかります。
Googleスプレッドシートを使った経費精算は「入力された金額が正しいか」「不正がないか」といった点を、経理担当者が手作業でチェックする必要があります。
 
ヒューマンエラーの防止、時間・労力の削減という観点から考えると、表計算ツールではなく、経費精算に特化したツールを利用すべきです。

3.4連絡先管理

仕事中に知らない番号から電話があり、出てみると取引先からだった、というケースがあるでしょう。
また、会社内であっても別の支店や支社などからの着信は、電話番号だけでは相手が誰なのか判断できない可能性があります。

なお、プライベートなら知らない番号から着信があっても無視できますが、仕事用の携帯電話への着信は基本的に出なければなりません。
 
会社全体で連絡先を管理してアドレス帳を共有しておけば、電話やメールを受信した際に相手の氏名や部署などが表示されるため、電話番号やメールアドレスを検索する手間が省けます。

Google Workspaceの標準機能では対応していないため、連絡先を管理するなら拡張機能や外部ツールの導入がおすすめです。
 

3.5ダッシュボード作成ができない

社内の情報伝達・コミュニケーションを活性化させるなら、情報ダッシュボードアプリの導入をおすすめします。
情報ダッシュボードアプリとは、テキストを書き込める掲示板(BBS)機能や画像添付機能、ファイル添付機能などを備えた情報発信・共有ツールです。

 Google WorkspaceにはGoogle Chatが標準機能のひとつに含まれています。ただしチャットによるコミュニケーションなので、情報が次々に流れてしまい、必要な情報へのアクセスに時間がかかるのが難点です。

拡張ツールや外部製品のなかには、使いやすい情報ダッシュボード機能を提供しているものもあります。
社内コミュニケーション促進のためには利便性が重要なので、拡張機能や外部ツールの導入が有効です。
 

4.足りない機能を補うなら、外部ツールの導入がおすすめ

Google Workspaceにはない勤怠管理や経費精算などの機能を導入するなら、外部ツールの活用が効率的です。

具体的な製品としては、バックオフィス業務のDX推進を支援するResource Cloudが提供するペーパーレス for バックオフィス:導入支援付きDX特別パッケージが挙げられます。

同製品はさまざまビジネスツールに加え、コンサルタントによるDX支援もセットになっているので、費用対効果が高くおすすめです。

初期費用なしで月額10万円程度から導入でき、電子契約や受発注の管理、経費精算、勤怠管理ツールが使えます。ツールを導入するだけでは現場の混乱を招く恐れがありますが、コンサルタントによる社内のペーパーレス化やDX推進サポートもついており、自社の現状に合わせた活用方法がわかります。

ツールを導入しても業務を横断する際の各ツールの連携に不安がある企業や、担当ベースでは業務の課題がわかっていても全体像を把握している人材がおらず、どこから着手すべきか悩んでいる企業には、コンサルティングつきのツールの導入が効果的です。

詳細はこちらの「ペーパーレス for バックオフィス:導入支援付きDX特別パッケージ」製品紹介ページからご覧ください。

 

5. 社内効率や生産性を向上させるならツールの活用が重要

Google Workspaceを導入すれば、ビジネスに役立つさまざまなツールを簡単に導入できますが、勤怠管理や経費精算など業務に必須の機能は含まれていません。

それらの機能を導入して社内のDX推進まで目指すなら、外部ツールの導入が効率的です。

「ペーパーレス for バックオフィス:導入支援付きDX特別パッケージ」ならさまざまな機能に加えてDXコンサルタントがつき、先を見据えたサポートも可能です。

また、同製品をリリースしているResource Cloudでは、DXに必要な人材や戦略、情報といったあらゆるリソースを、企業向けにサブスクリプション形式で提供しています。

業種・業界を問わずDXの実現を目指す企業を支援しており、DXに必要なツールやサービスを60以上取り扱っています。将来を見据えた施策導入を検討するなら、ぜひ一度ご相談ください。
Resource Cloudの詳細な情報は、以下のリンクからご覧いただけます。
 

Resource Cloud 事業案内

ペーパーレス for バックオフィス:導入支援付きDX特別パッケージ」の詳細はこちら